アンデルセンの人魚姫
かの有名な銅像でありながら、柵もなく誰でも触れることが出来る状態。それがかえって不思議な一体感を与えている。
その無防備で自然体な警備体制の結果なのか、残念ながら手をもぎ取られたり、首を飛ばされたり、爆破されたり...と惨憺たる結果を招いている。
それでも人魚姫は不死身。
王子様への恋が叶わず、海に身を投げ泡となって消えてしまったはずのアンデルセンの人魚姫...のはずが、その悲恋のヒロインとは対照的に、彼女は何度でも生き返る。
消えてなくならない不死身の人魚姫を見て、生きる希望を貰わなくてはいけないのかも。笑
人魚姫はデンマーク人と比較するととっても小柄。生命力に満ち溢れている、ちょっと肥えたヴィーナス像とは違い、繊細で可憐で儚げ。
これを見てがっかりする人が多いらしいが、個人的には見応えがあるアートだと思う。
海と人魚が一体となっている構図が美しく、街の中心から外れた沿岸に佇んでいるのもアンデルセンの物語を彷彿させてくれるいい材料になっている。
彼女が海から上がり、アスファルトで固められた歩道や公園の中に座っていたら、これこそ興ざめだった。
ブリュッセルのジュリアン君(小便小僧)も、柵に囲まれた不自然な高台に立たされていなければ、訪れた観光客をがっかりさせずにすんだかもしれないのに。
カステレット要塞
1662年、港の防御の為に建造されたこの要塞は、確かに戦争による被害を偲ばせる銃を手にした兵士のモニュメントや教会があったりはするものの、現在は要塞跡という無骨感を上手に和らげ、平和を望む次の世代へとつなぐ美しい公園になっている。
要塞内にはウィンストン・チャーチルの像も建てられていた。第二次世界大戦時にデンマークはナチスドイツに占領されていたが、イギリスの元首相チャーチルによって開放され、それに対する感謝の意を込めて建立したという。
またこの要塞跡は上から見ると星型の濠に囲まれるらしく、函館の五稜郭はここカステレットを参考にした建てられたと言われている。
カステレットの周囲を取り囲む公園もまた非常に豊かで、現実とは思えない程完成された理想の自然美が見られる。こういう美しい眺めこそ、その街の宝であるとつくづく思う。またそれを残すことが、次の世代への贈り物にもなるだろう。
公園を通り抜けると運河に突き当たる。ということはここにあのlittle mermaidがいるのでは?!
と期待をして水辺を探してみる・・・。
続きはまた今度。
コペンハーゲンは安全な都市?
ある程度大きい駅には必ずコインロッカーがある。これって、日本人にとって当たり前のこと。
でも実は「安全な国」だから、当たり前の光景なのかもしれないって思ったりする。
思い返せばロンドンでもパリでも、日常生活でコインロッカーを見かけることはなかった。
利用したことはないけれど、ロンドンではWaterlooとかKing's Cross等の大きな駅では"Left Luggage"カウンターがあって5ポンド程度で荷物を預けることが出来る。
でも日本みたいにセルフサービスではなく、イメージとしては空港の手荷物検査みたいな感じらしい。
X線にかけて透視して、手荷物も金属探知機でセキュリティーチェックをする。ここまでして慎重に検査をするのは、紛れもなくテロを警戒してのこと。
パリも同じく、X線にかけて安全を確認してからコインロッカーに預けることが出来るらしい。
さてさて、コペンハーゲン中央駅にて。
スウェーデンのMalmoに住んでいる友達の家に行くまでに時間があったので、荷物をコインロッカーに預けたいな〜と思って探していたら・・・ありました。
エレベーターで地下に下りると、そこに広がっていたのはスタイリッシュなコインロッカー。さすがデザイン王国デンマーク。・・・と、思い込んでスタイリッシュに見えてしまうだけ?!
料金や鍵の受け渡しは、ブロックごとに一元管理されている。
荷物を入れて、表示されている番号を確認。
上の写真で【22→】とか【7→】の表示がある箇所にディスプレイがあるので、各国語の使用手順に添って料金を入れると、鍵の代わりに直径4cm位の黒いメダルが出てくる。
荷物を出す時は、この黒いメダルを入れると自動的にロッカーが空く仕組みになっている。(日本みたいに、ロッカー毎に自分で鍵をかける仕組みになっていれば楽なのに・・・と思ったり。)
そうそう、コペンハーゲンのコインロッカーは無人で、X線でのセキュリティーチェックもなかった。
コインロッカーで、その国の「安全レベル」が判断できたりして。
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